虫歯を放置したらどうなる?
投稿日:2024年11月22日
カテゴリ:スタッフブログ
スタッフブログをご覧のみなさん、こんにちは。歯科衛生士の布施です。
「虫歯ができたけど、歯医者に行く時間がない……」「歯が痛むけど、歯医者が怖い……」
と、歯医者に行くのを先延ばしにしていませんか?
今回は、虫歯を放置したらどうなるのかについてお話します。
虫歯はなぜできるのか
虫歯は、口の中にいる細菌が原因で起こる感染症です。
そのメカニズムは以下の通りです。
1.プラーク(歯垢)の形成
口の中には常に多くの細菌が存在しています。
食べ物の残りかすや唾液中の成分と細菌が混ざり合い、歯の表面に粘着性の物質であるプラークを形成します。
2.酸の産生
プラークの中の細菌、特にミュータンス菌は、糖分を分解して酸を産生します。
3.脱灰
細菌が産生した酸は、歯の表面のエナメル質を溶かしていきます。これを脱灰といいます。
☆再石灰化
通常、唾液には歯の成分であるカルシウムやリンが含まれており、酸によって溶かされたエナメル質を修復する働きがあります。これを再石灰化といいます。
※通常は「脱灰」→「再石灰化」のサイクルを繰り返します
4.虫歯の進行
しかし、糖分の摂取回数が多いなどにより、脱灰が再石灰化を上回ると、歯の表面のエナメル質が溶け続け、虫歯が進行していきます。
エナメル質の内側にある象牙質にまで虫歯が進行すると、冷たいものや熱いものがしみたり、痛みを感じたりするようになります。
さらに進行すると、歯髄(歯の神経)にまで達し、激しい痛みを引き起こします。
虫歯を放置したら……
口腔内の環境(歯質・細菌の種類・歯並び・唾液量・唾液の性質 etc...)は、個人差がありますので、虫歯の進行も、そのスピードや症状に大きな差があります。
ある人は、数か月から1年という短期間で、歯の表面のエナメル質が溶け始め、内部の象牙質にまで達し、やがて歯の神経(歯髄)が死んでしまう”C4”と呼ばれる末期の状態にまで進行してしまうことがあります。
一方で、中には数年もの間虫歯を放置していても、ほとんど症状が進まない人もいます。これは、唾液の量や質、歯磨き習慣、食生活、さらには遺伝的な要因など、様々な要素が複雑に絡み合って起こる現象です。しかし、少しずつではありますが確実に進行している可能性もあるため、油断は禁物です。
虫歯を放置することで起きる全身への影響
歯を放置していると、虫歯菌が顎の骨に入り込んで「骨髄炎」を引き起こす場合があります。骨髄炎になると顎の骨の中に膿が溜まり顎や顔が腫れ、口臭がひどくなり、さらに激しい痛みを伴います。
さらに、虫歯菌が全身を回ってしまうと、「脳静脈血栓症」を引き起こすこともあります。これは、口腔内の虫歯菌が血流に乗って脳に到達し、脳の静脈に血栓を生じさせる病気です。脳の静脈は、脳内で発生した老廃物や二酸化炭素などを含んだ血液を心臓に戻す役割を担っており、この血流が滞ると脳機能に深刻な影響を及ぼします。
基礎疾患がある方は、特に注意が必要です。
虫歯は、早期発見・早期治療が何よりも大切です。初期の段階であれば、削る量も少なく簡単な処置で済むことが多いですが、進行するにつれて治療も複雑になり、痛みや費用も増大してしまいます。定期的な歯科検診を受け、虫歯の早期発見に努め、適切な治療を受けることで、大切な歯を守り、健康な口腔環境を維持を心がけてください。
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御影歯科クリニック
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