親知らずが痛い！虫歯？

スタッフブログをご覧のみなさん、こんにちは。歯科衛生士の布施です。

皆さんは親知らずが生えていますか？

人の歯の数は28本、さらに20歳前後になってから生えてくる親知らずを合わせると、32本まで生える可能性があります。しかし、親知らずは必ずしも全員に生えるというわけではありません。親知らずが生える確率は約30%程度と言われており、生涯生えてこない人もいます。

諸説ありますが、親知らずは「昔の日本人の寿命は短く、親知らずが生えてくる頃には親はすでに亡くなっている」から”親知らず”と言われているとか・・・。

親知らずは一番奥に生えるため、丁寧な歯磨きが非常に難しいです。 単純に奥であるという点に加えて、ほっぺたが邪魔して歯ブラシの角度がつけづらいのも磨きにくい理由になっています。

また、親知らずは真っ直ぐに生えてこないことも多く、斜めや横向きに生えていていることもあり、この場合物理的に歯ブラシなどの清掃用具が当たらないこともあります。

そのため、虫歯になりやすい条件がそろった歯となってしますのです。

しかし、親知らずが痛みだしたら必ずしも「虫歯」になったとは限りません。

「親知らずが歯茎から顔を出す萌出の痛み」・「菌がたまって歯茎が弱る歯周病」・「歯肉が炎症を起こす智歯性周囲炎」・「虫歯菌が周囲の組織に波及する歯性感染症」などの可能性もあります。親知らずが痛みを覚えたら、早めに歯医者さんに相談しましょう。

親知らずの虫歯を放置するとどうなる？

虫歯は感染し進行する病気です。

親知らずが虫歯になると隣の歯に感染したり、歯の根の方へどんどん進行していまいます。実際、親知らずが痛みだして歯医者を受診してみたら、隣の「第二大臼歯（7番目の歯）も虫歯になっていた」というのもよくある話です。

また、親知らずにも神経が通っているため、歯の根の方まで進行すると、大きな痛みを伴うこともあります。それだけではなく、そのまま進行を続けると菌や膿が骨や周りの組織にダメージを与え、頬や顎が大きく腫れたり、炎症が内臓に及ぶなどということも有りえます。

親知らずに痛みを感じたり、「虫歯かな？」と思ったら、早めに歯医者を受診しましょう。

親知らずが虫歯になったらどうするの？

親知らずが虫歯になったら、よほどの理由が無い限り「抜歯」になる可能性が高いです。

「歯は抜きたくない」という方もいらっしゃると思いますが、親知らずがなくても28本で咬み合わせを作ることが十分可能なため、機能的に問題ない場合がほとんどです。

また、「虫歯になった」ということは、「しっかり磨けていなかった」ということになります。もし治療をしても、再発するリスクは他の歯に比べて極めて高いことが考えられます。

そのため、親知らずが虫歯になれば「抜歯」という判断が一般的になります。

もちろん100%抜歯になるわけではありません。

将来的に矯正で親知らず使う場合や、7番の歯が抜けて親知らずを代わりに使う必要がある場合、抜歯による麻痺のリスクが高い場合や、病気や投薬の都合上抜歯が適切でない場合などは、抜歯をせず虫歯を削って治療をすることもあります。​

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御影歯科クリニック