顎が小さいために歯が並ばず重度叢生になった方の矯正治療症例|神戸市東灘区の歯医者

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顎が小さいために歯が並ばず重度叢生になった方の矯正治療症例

顎が小さいために歯が並ばず重度叢生になった方の矯正治療症例

こちらは歯並びを治したいとのことで来院された患者さまです。

生まれつき顎が小さく、八重歯が2本あったり、下の歯は横から生えてきたり、歯がガタガタしているところが小さい頃からずっと気になっていたようです。しかし、小さい頃は自分の周りに矯正治療をしている子がほとんどいなくて、写真で矯正器具が写ってしまう事に抵抗があり、その時は矯正治療を拒否していた過去があるとのことでした。

そこで今回、しっかり歯並びを改善したいと考えておられました。

初診時の状態

初診時の状態

顎が小さく、歯が並ぶスペースがないため、上下の前歯が凸凹に並んでいました。犬歯に関してはかなりはみ出して並んでいます。虫歯はなく、歯肉の状態は良好な状態でした。

初診時の状態

口元に突出感があり、お話を聞くと口元が出ている事と歯が凸凹になっている事も気にされていました。

初診時のレントゲン

レントゲンでも歯が重なってうつっており、凸凹に並んでいることがわかります。

カウンセリングで治療方針の決定

私は、精密資料採得を行なった後に診断した結果を元に、抜歯矯正がこの患者さまにとって1番良い治療方法だとお伝えしました。歯のガタガタしているところを改善したいという要望、これだけスペースがなく顎から歯が飛び出して事から考えて、この噛み合わせを非抜歯矯正(歯を抜かずに矯正)で治療する事は不可能だと考えました。

例えると、現状は5人掛けの椅子に7人で無理やり座っているような状態で、綺麗に座れず、はみ出てしまっているような状態です。5人掛けの椅子に綺麗に座るには5人じゃないと座れません。この顎の大きさには適正な歯の本数は上2本、下2本、計4本少ない状態がちょうど良いのです。

矯正治療において、歯を抜くことは決して悪いことではなく、それぞれの噛み合わせに合わせて、抜歯が必要な場合は抜歯を行なった方がより安定し、美しい噛み合わせを獲得することができます。カウンセリングでお伝えさせて頂いた結果、患者さまは、抜歯矯正治療をする事を選択されました。

矯正装置の装着および抜歯

矯正装置の装着および抜歯

上下に矯正装置をつけて、上下顎の左右前から4番目の小臼歯を抜歯しました。一見すると前から3番目の犬歯が歯列からはみ出ているので、この歯を抜いてしまえば良いのではと考えるかもしれません。

しかし、犬歯というのは人間の口の中で唯一無二の形態と長い歯根を持っているという特徴があり、可能な限り保存を試みます。安易に犬歯を抜歯する事は当院では行いません。まず、1番細いワイヤーを使ってゆっくり全体的に歯を動かしていき、徐々にワイヤーを太くして、ガタガタになっている歯のポジションを改善していきます。

矯正治療開始5ヵ月後

矯正治療開始5ヵ月後

一見ガタガタの度合いがひどい場合は、矯正治療の時間がその分長くかかると思っている方が多いです。しかし、実は骨格的な問題がなく、診断が適正に行われていれば、ガタガタな歯が綺麗に並んでいく過程で、歯を抜いたスペースを閉じてくれるので、通常よりも早く矯正治療を進める事ができます。

レベリングの経過

レベリングの経過

歯が並んでいく過程を見ていただくと、開始3ヵ月の時点であんなにも上のポジションにあった犬歯が、歯を抜いたスペースにかなり降りてきている事がわかります。矯正開始1年後にはガタガタが改善し、真っ直ぐに並んでいます。

矯正治療開始1年3ヵ月後

矯正治療開始1年3ヵ月後

上下ともに歯が綺麗に整ってきました。治療計画通りに歯が動いているか、適宜資料をとって確認をします。ここからさらに隙間を閉じていきます。

矯正治療開始1年8ヵ月後

矯正治療開始1年8ヵ月後

隙間が閉じてそれぞれの歯は綺麗に並んでいるように見えますが、噛み合わせを下から見ると前歯が噛んでいないことがわかります。

矯正治療開始1年8ヵ月後

特殊な曲げ方をしたワイヤーと顎間ゴムを入れて、しっかりと噛み合うように調整していきます。顎間ゴムをつけていただかないと、目的の動きと逆の動きが起こってしまうため、患者さまの協力が必須となります。

矯正治療開始2年1ヵ月後

矯正治療開始2年1ヵ月後

噛み合わせが改善してきています。歯のねじれや角度を調整しながら、さらに緊密に噛めるように調整していきます。矯正治療の最大のポイントは、上下の歯を適切なポジションで噛み合わせてフィニッシュする事です。そうすることで、矯正装置を外した後も噛み合わせが不安定にならず、より噛み合ってきます。

矯正治療開始2年9ヵ月後

矯正治療開始2年9ヵ月後

装置を外す直前の状態です。最終チェックを行い、歯のポジション、歯列のアーチ、正中の位置などに問題ないことが確認できました。

矯正治療開始2年9ヵ月後

前歯の噛み合わせも改善して、問題ないことが確認できたので、装置を外していきます。

矯正治療終了時の状態

矯正治療終了時の状態

矯正治療が終了し、主訴であった歯の凸凹が改善し、美しい噛み合わせを構築することができました。治療後の安定のためには、ただ歯を並べるだけではなく、しっかりと上下の歯を正しい位置で咬合させることが必要です。

患者さまも非常に満足されており、小さい頃からの悩みだった歯並びが改善して、今では大きな口を開けて笑う事に自信がつき、20歳過ぎてからの矯正治療でしたが、矯正治療を選択して本当に良かったとおっしゃっていただきました。

矯正治療終了4年8ヵ月後の状態

矯正治療終了4年8ヵ月後の状態

治療終了から4年8ヵ月経過した状態です。大きな後戻りもなく、安定しています。

年齢/性別 20代/女性
治療期間 2年10ヵ月
治療回数 35回
治療費 990,000円(税込)
リスクなど ・歯の移動に伴い、鈍痛や違和感を感じる場合があります。
・歯根吸収が起こる場合があります。
・歯を並べるために抜歯が必要になる可能性があります。
・治療期間は来院状況、個人によって差があります。

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